難病持ちのワガママな再就職探し

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体調の記録 病気いろいろ

5年前の今ごろ旅したポルトガルのポルト。
バチカンやモナコを含め欧州20カ国60都市くらい旅して、一番と言ってもいいくらい好きな街だった。

この頃、とても体が元気になっていると感じる。

2年前の2月末、2度目の退院後に添乗員を退職した。
仕事で旅行に行けるなんて一石二鳥とばかりに始めた仕事だったけれど、楽しい反面、想像以上にとてもハードで、筋疾患だと分かったあとに続けようとは思えなかった。
海外添乗まで至らずの退職だった。

退職後はそれまでかなりハードに働いていたので、2ヶ月ほど療養し、何か違う仕事に再就職しようと思っていた。
けれど、そうはうまくいかず…。

体調不良や脚の痛みが続いて、フルタイムできちんと働けるだろうか…と不安が募る。
添乗の仕事はもちろん厳しいし、それまで10年ほどしていた美容部員の仕事も、1日8時間の立ち仕事に耐えられるとは到底思えなかった。

これまでサービス業ばかりしてきたので、この歳になっても世の中にどんな仕事があるのかなかなかイメージできない。
これまでの仕事で書類作業もパソコン作業もあり、もちろんエクセルを使うこともあったけど、単純な入力程度だった。
表計算やショートカットを駆使しながら、大量の数字や入力を効率良く仕事するなんてワザは全く持ち合わせていない。
パワポの資料作りも経験ナシである。

幸いなことに、父がほぼ自宅で自営業をしているので、この1年半ほどは父の仕事の手伝いをしていた。
早くきちんと仕事がしたいと思いながら、数日ベッドの住人になってしまうような体調の悪さが起こり、きちんと働くことができるのだろうか…と不安になることの繰り返し。

もっと思いやりを持って欲しいと傲慢なことを思いながらも、両親に早く仕事に就けと言われることもなく、とても有り難く思っている。
もし自分が思うような体調維持ができずに不安が募り自信を無くしているときに、早く仕事しろと言われたら、本当にどうしようもない気持ちになっていたと思う。

これまで多発性筋炎と分かる前の体調ってどんな感じだったっけ?と思い出せないくらい、発病前の体の感覚とは違っていたが、この2ヶ月くらいは発病前の何もなかった体の感覚と同じように痛みや重さを感じなくなってきている。
12月の通院でシェーグレン症候群の抗体も陰性で、いよいよ働くときだ!という感じ。

情けなくも恥ずかしい話だが、私は元来なまけ者気質で、ラクな方に流されてしまうタイプだ。
この2年もたくさんの時間があり、資格や語学の勉強をしようと思っていたのに、ほとんど全く手を付けなかった。
2年の時間があれば、資格の1つ、語学の1つも身に付いただろうに、ふらふらと日々を過ごし、ただ何事もなく時間を費やしたのである。

ようやく元気だと思える体を取り戻し、いよいよ再就職へ動き出そうと仕事探しを始めた。

これまでサービス業しかしてこなかったが、GW、夏季、年末年始休暇のある父の仕事を手伝って思ったのは、日本でも意外と休めるんだなということ。
これまでの仕事は長期休暇とはほぼ無縁だったので、ドイツ留学を経て、日本社会の休みの無さにちょっとした苛立ちを感じていた。
もちろんドイツのように年間30日の有給休暇をきっちり取り、3週間の休暇なんてことには程遠いけど、日本でも年に2~3回は10連休近くの休暇が取れるのだな、と実感したことは大きかった。

自分のこれまでの経歴を考えると、どうしてもシフト制サービス業の仕事に目がいってしまう。
現実的にも、年齢的に未経験の分野への就職は厳しいだろうと思う。

けれども人生100年時代、あと30年くらいは働くのである。
これまで働いてきた年数と、これから働く年数を考えると、まだこれから働く年数のほうが長い。

そんなこれからの人生、膠原病を持ちながら、自分の人生を楽しく生きていくためにはどういう働き方をすればいいのだろうと考えてしまう。

今の私には体調維持が一番の優先項目で、体力的に厳しい仕事は避けたい。
大好きな旅行ができて、ささやかに暮らせればいいな、と思っている。
けれど、この『旅行がしたい』というのがなかなか難しいのだ。

働き方改革が叫ばれていたとしても、シフト制サービス業に従事している人が長期連休を取ることは、これまでの経験上かなり難しいのではないかと予想している。
求人広告で『年に1回、連続5連休取れます』と魅力的にアピールされていて、実際にそういう職種ではかなり恵まれた環境なのだろうけど、5連休か…とうなだれずにはいられない。

私が初めて欧州を旅行したのは美容部員時代で、自分がチーフだったのでものすごく思い切って10連休を取った。
月をまたいで連休を取り、なんとなくカモフラージュさせた。
勇気を出してかなり思い切った10連休だったが、欧州に遊びに行った先で「たった10連休?!」と驚きと同情の言葉をかけられたことが忘れられない…。

元気じゃないときは早く元の体調に戻りたい、早く仕事したい、とそればかり考えていた。
元気になると、欲が出てワガママばかり出てきてしまう。

自分よりももっと体調が芳しくなさそうな方たちも仕事をしていて、自分はなんて甘ったれなんだろうと思っていた。

実際に就活したら、また現実を思い知るのだろう。
2年のブランクで、社会生活にきちんと適応できるかも不安である。

けれども今は気持ちも前向きで、体調も好調。
2020年はきちんと自立し、自分らしさを取り戻す1年にしていかねば!!

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